南千住にある「尾花」は150年以上の歴史ある鰻好きで無くとも知っているほどの超有名店。「西の野田岩、東の尾花」と言われる東京を代表する鰻店で、その味を求めて開店2時間前から行列ができるほどです。先日、野田岩で鰻を味わったので、ここはひとつ尾花にも足を運ばなければ罰があたる、ということで早速行ってきました。
尾花 (おばな) – 南千住/うなぎ | 食べログ
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快晴で気持ちの良い朝だ、さぁ鰻を食べよう。場所は「東京都荒川区南千住5-33-1」で南千住駅から徒歩5分ほど。実は何も調査することなくお店に電話をかけて予約をとろうとしたところ「予約不可」と言われ、それならば何時に並べば確実に食べられるか尋ねたところ、「早い方は9時半から並ばれています」とのこと。そんな馬鹿なとは思いましたが、お店に9時40分頃に到着すると、確かに一人もう並ばれていて度肝を抜かれました。平日でこれならば、休日はもっと早く並んでいるかも。土用の丑の日なら……。なお、私が並んだ後にも続々と人が集まっていました。そしてちなみに、並ぶのは代表者だけでもOKだそうです。ただ、店に入る前にちゃんと揃っていないとダメなようですね。
10時前ぐらいになるとお店の方が出てきて、先に焼き物の注文を聞かれます。そして10時になると門が空きました。待つ人の為に開店より随分早く開けてくれるようです。なお、奥に見える日陰の椅子に座って待つことができるので、有難い限りです。そして朝早くにこの席に座っていると、まだタレに漬けられる前の鰻を焼く川魚独特の香ばしい匂いを感じることができます。これがまたたまりません。昔、清流で獲った鮎やギギを焼いて食べたときのノスタルジックな思いに駆られながら、気持ちを高めていきます。この時間に白焼きがされるということは、恐らく早く来れば来るほど、焼きたてに近い鰻が食べられるということなのかも。そう考えると、努力が報われます。
11時半、遂に入店。店内は広々としてどこかお屋敷に呼ばれたような気持ちに。なお、最初の一巡目に入るには15、16名ぐらいより前にいないといけません。
もう既にうな重の7000円の方を注文済み。鯉あらいが気になるところ。お酒を飲んでよいのなら、あらいとビールで一杯やりながら待ちたいところ
きも吸いは別売なので注意。ビールは中瓶で850円と、相場よりちょい高め。なお、お店は現金払いのみなので注意。
ということで待つこと30~40分程で着重。でっぷりと肥えた鰻がそそります
焦げが少しえくぼのようにあるくらいで、全体的に綺麗な焼き上がり。炭焼きだそうです
身はふわっふわ、味は繊細だけど艶やか。脂の甘みがくどさの無い少し辛めのタレでよくよく引き立てられています。店先で嗅いだ素朴な鰻の匂いと相まって脳と胃袋を刺激されまくりで、完全にノックダウン。脂を蒸して誘い焼いて溶かす、このバランスが絶妙なのでしょう。鰻の味わいをこれでもかと引き出しています。小骨が少し感じられますが、私は全く気にせず丸ごとガツガツ呑み込んでいきました。いやぁ、もう大満足。
漬物がありがたい。もちろんこれでご飯をいつものごとくかきこもうという目論見でしたが、鰻がデカ過ぎてもはや漬物の出番は無かったです。ということで単品でいただきます。きゅうりのさっぱり感が食後に良い清涼感をもたらせてくれます。
一気に完食。東の横綱の味、がっぶりよつでごっつぁんです!