地焼きうなぎと土鍋の炊き立てご飯が食べられるのが京都の錦市場の側にある「大國屋鰻兵衞」です。店の佇まい、凛とした空気、粋を凝らした器と、まるで茶室のような京都ならではのお店。そんなお店でこだわりの鰻を食べる体験は一体どんなものなのか確かめてきました。
大國屋鰻兵衞 美味しい鰻と美味しいご飯
https://manbei.bubu-unagi.com/
お店の所在地は「京都府京都市中京区菊屋町534」です。錦市場に近いのですぐに分かります。侘のある京都らしい店のたたずまい
「炭焼うなぎと土釜で炊いたごはん」との記載あり。提供される鰻は国産で「鰻兵衛さんのうなぎ」「横山さんの鰻」「三河一色のうなぎ」を使用しているそう。「鰻兵衛さんのうなぎ」とは聞いたことが無いのですが、恐らく天然の鰻のことでしょうか。そして、このお店は元々、錦市場にある創業1912年の新鮮な川魚・鰻を扱う専門店「錦・大國屋」さんからスピンアウトしたお店だそう。なので、選りすぐりの鰻が食べられるというわけ。ちなみにメニューは7,000円の一種類のみ。要予約です。
店内はこんな感じで全部で6テーブルほどの小さいお店。手の届く範囲だけに絞ったこだわりが感じられ、行き届いた接客が期待できます
まずは香のものから。ちりめん山椒、ぶぶうなぎ、奈良漬&きゅうり。いやぁ、奈良漬がなんとも嬉しい。京都、漬物といったら私はやはり奈良漬け。そして鰻に一番合う漬物も奈良漬けとこれほど相性の良い漬物は他にはありません
さて、真打の登場。まず三彩だという器が目を引きます。艶やかで綺麗ですね。そしてそこに上品に収まる鰻は関西地焼きの鰻。この日は横山さんの鰻でした。
地焼きと言うと強力な火力で焦げるほどに焼き上げる印象が強かったのですが、こちらは低温でじっくりと焼いているのでしょうか、江戸前鰻のようにきれいな焼き目です
こだわりの土釜で炊いたお米は照り輝くほどに綺麗で、その上にこの鰻を乗せるとやはり映えます。別添でタレもあるのですが「そのまま食べるのがオススメ」とのことで、今回はタレは使わずいただきました。じっくりと焼き上げられており見た目以上に皮はパリっ、身はふっくら。それでも地焼き特有の弾力はバッチリ残っています。これは皮の硬い天然鰻だとどんな焼き上がりになるのか興味深いところ。四切ほどで約1尾というところでしょうか、あっと言う間に平らげてしまいました!なんせご飯が旨い。
残ったご飯は最後にほうじ茶でお茶漬けにしてくれます。鰻の佃煮、ぶぶうなぎを乗せてスルスルといただきます。いやぁ、染みますね。ごちそうさまでした。