大阪の住吉大社の近くにある老舗が「いづもや」です。かなり高級な食べ物になってしまった鰻を600円から食べられる激安さと、創業1950年の時代を感じられる店の佇まいが多くの方を魅了しているようです。また、いわゆる普通の鰻丼とは異なり、ご飯にたっぷりとタレがかかっている点も他のお店とはちょっと違うということで、実際に確かめに行ってきました。
いづもや – 住吉/うなぎ | 食べログ
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270404/27000986/
場所は「大阪府大阪市住吉区東粉浜3-29-1」で南海住吉公園前駅より徒歩5分程度。お店の雰囲気は旧さが良い味を出しています。よく行列ができているという情報もありましたが、土曜日の12時半頃に行ったところ待っている人はいませんでした。ラッキーだったのかも
店内には一組の家族が奥のテーブルに座っていました。私は一人だったのでこちらのカウンターに着席。店内は薄暗くとても静か。
メニューはこちらのみ。以前は「鰻まむし」と表示されていたメニューは今は「鰻丼」となっています。それにしても、600円から鰻が食べられるのはうれしい。どのサイズにしようかと迷いましたが、やはり一番良いのを食べてみたいということで、冒険して2000円の鰻丼を注文しました。その代わりビールや他のメニューは我慢
待つこと10分ほどで着丼。丼というか重です。値段によって丼か重か異なるようです。2000円の鰻にしてはボリュームはかなりあるように見えます。鰻にコスパは求めていないのですが、やはり安ければ安いほどうれしいもの。噂に聞いていたとおりタレがたっぷりとかけられたご飯が目につきます。
このお店は備長炭で焼いた地焼き鰻だといういうのを色々なサイトで見ていたのですが、蒸したかのような柔らかそうな見た目。店内は非常に静かなので食べるのも少し緊張感があります
鰻は見た目通りかなり柔らかめ。小さめの鰻は新子でしょうか。少し川魚の風味が残っています。店の外からも中に入ってからも鰻を焼いているような感じはしなかったので、焼き置きなのかもしれません。地焼き特有の火傷しそうな熱さはありませんでした。しかし、2000円という安さを考えるとボリュームもあり、鰻の味もしっかりと味わえて、恐れ入りました。相当な努力をされているのだと思われます。
「鰻は嫌いだけれど鰻のタレのかかったご飯は好き」という人が身近に何人かいますが、そういう人にはこのご飯がたまらないのでしょう。見た目は色が濃いので味も濃いかと思いきや、そうでもなく割とすっきりとした醤油味。くどさが無いのでこれだけタレがかかっていてもスイスイとご飯がすすみます
鰻にはたくあんが二枚ついていました。これでタレ味のご飯をかきこむのもあり。また、「さんしょうの粉」も一緒に出してもらえますので、ちょっと魚っぽさが強いなと感じられたら山椒の風味で味変するのが良いのかも。なお、私は鰻の半分にまぶしていただきました。
破格の値段で、しかもレトロな雰囲気バッチリのお店で鰻が食べられるというのはこのお店の唯一無二のポイント。こうしたお店は本当に少なくなりました。大阪のポテンシャルの底深さを感じられ、大満足です。